桃とニューヨークとミュージカルと。:アメリカ
東京やニューヨークの電車システムとは全然違い、駅数も少ない。
私が滞在していた最寄の駅が、「CNNセンター」駅。
まず、ホームにたどり着くまでが遠いんです。
土地だけはあるぞ、という感じで、とにかく広いつくりになっており、
長いエスカレーターを降りてやっと、チケット売り場が見える。
でもそこに行くにも徒歩一分くらいある。
こんなに広いんです。
しかも、いつ行っても人がいても数人、いない時は誰もいない。
駅員さんもいないんです。
アトランタ滞在二日目、真昼間。
マルタに乗って、北に足を伸ばして、ショッピングモールに行ってみようとしたわけです。
私一人でした。
お昼時にもかかわらず、駅には誰一人いない。
ちょっと怖いな、と思いながら、チケット自動販売機に行く。
チケットを買っていると、私の視界にホームレスが入ってきた。
うぉーっこっちに近づいてきてるし!
私の真横に来てやがるー!
中年の、めがねをかけた、黒人男性です。
ホームレスに間違いない様相です。
「チケット買ってるんだったら、そのおつりをちょうだい。」
とほざいてくる。
「No, I am not going to give you any change, go away あんたにあげるおつりなんかないから、あっちに行ってください。」
と私は返事をする。しかし、ホームレス男は離れてくれない。
「そこにいてもなにも出てこないから、離れてください。」
「おつりもなにもあげませんよ、向こうに行って下さい。」
不運にも、この自動販売機がややっこしいシステムになっており、何度もYesとかNoとかのボタンを押さないと、ほしいチケットが買えないのですよ。
だから、やっとチケットが出てきたその瞬間まで、このホームレス男にねばられた。
私はトコトコと、またそれも50mくらい離れたところにある改札口に向かった。
改札を越すと、なにか気配を感じる。
ホームレス男が、全力で走って私を追いかけているではないか!!!!!
改札も飛び越えて、駅の中まで入ってきている。
私は必死で 「助けて!!どなたかいませんかー。助けてください!Help me somebody!! Please, Help, anybody there?!」と叫んでいる。
またまた長いエスカレーターが待っている。
階段を早く下るのが得意でよかった。などと思ってみたりしながらも
一段ぬかしでエスカレーターをかけおりて、ホームがみえてきた。
後ろを振り返ると、ホームレスはまだ追いかけてきている。
助けてーーの声が誰にも届かないわけだ。こんなに深いところにホームがある。
そこに偶然来た電車に飛び乗った。
どこに行く電車でもいいから、とにかく人がたくさんいるところにいないと危険だと思ったから。
横にいた黒人のおばさんに、こういうことがあって、と息を切らして話した。
電車に乗っている人たちの視線が集まるが、特に驚いた様子もない。
日常的なことなのか?!
そのおばさんは次の駅で一緒に降りてくれて、私が滞在先に帰るためのホームまで付き添ってくれた。
本当に怖かったです。
あのホームレス男の、エンジンがかかっちゃった時の顔がいまだに浮かびます。
みなさん、アトランタを女性一人で行動するのは残念ながらおすすめできません。
街中にホームレスがはびこっている。
5分に一度は、物乞いが寄ってくる。
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